「古銭投資」で8200万円詐取か SNS型ロマンス詐欺
SNSを通じて投資話を持ちかけ、現金8200万円余りをだましとったとして、ベトナム国籍の女が逮捕されました。 逮捕されたのはベトナム国籍の女(34)です。 警察によると女は去年11月、他の人物と共謀し、広島市の会社役員の81歳の男性から現金8257万円をだまし取った疑いです。日本人女性を装ったSNSのやりとりで恋愛感情を抱かせた上で、「古銭が高く売れる」などとウソの投資話を持ちかけたということです。男性が売り上げ金を受け取れないことを不審に思い、事件が発覚しました。 女は現金の受け取り役とみられていて調べに対し、何も語ろうとしないということです。
出典:https://news.yahoo.co.jp/articles/2a555b9e1ae94665a9f368482ed5bf68c74da924
「甘い言葉」の罠と高齢者の心の隙間
ロマンス詐欺(恋愛感情を利用して金銭をだまし取る詐欺)は、被害者の心理を巧みに操ります。詐欺師は、SNSやマッチングアプリでターゲットを見つけると、積極的にメッセージを送り、悩みを聞いてくれたり、褒めてくれたりすることで、相手に「自分を理解してくれる特別な人」だと思わせます。今回の事件も同様で、日本人女性を装った女は、まず81歳の男性に恋愛感情を抱かせ、信頼関係を築きました。
警察庁の統計によると、ロマンス詐欺の被害者のうち、約7割が50代以上であり、特に高齢者で被害が深刻化しています。なぜなら、高齢者は社会的なつながりが希薄になり、孤独感を抱きやすいため、甘い言葉をかけてくれる相手に対し、心の隙間を埋めようとしてしまう傾向があるからです。
「古銭投資」は単なる金づるの口実
今回、詐欺師が使った「古銭投資」という話は、被害者の警戒心を解くための口実に過ぎません。恋愛感情を抱かせた後、「将来のために一緒に投資をしよう」「あなたのお金が増える」といった言葉で、被害者をだまそうとします。しかし、冷静に考えれば、81歳の男性と34歳の女性が交際し、しかも古銭投資という不慣れな話に乗るというのは不自然極まりないことです。