茂木氏「違法外国人ゼロ」を掲げ総裁選出馬
自民党総裁選出馬を表明している茂木敏充前幹事長は20日、クルド人と地元住民の間でトラブルが起きている埼玉県川口市を視察した。記者団の取材に応じ、「違法外国人ゼロをしっかり目指さなければいけない」と強調。法令や体制面の整備を図る考えを示した。
出典:https://news.yahoo.co.jp/articles/ac81db4ea28741f784c73c98172f03e7b16d3740
放置されてきた「外国人問題」と川口市の現状
茂木氏が視察した埼玉県川口市では、クルド人コミュニティと地元住民の間で、トラブルなどが長年にわたり続いています。地元住民からは、行政や警察に再三にわたって相談が寄せられてきましたが、抜本的な解決には至っていません。なぜなら、これらの問題の多くは、在留資格を持たない(日本に合法的に滞在する許可がない)外国人によって引き起こされているため、対応が難しいという側面があったからです。
これまでの自民党政権は、この問題を正面から取り組むことを避けてきたという批判も少なくありません。しかし、世論調査では、外国人によるトラブルへの懸念が強く、日本国民が、より厳格な入国管理を求めているという結果も出ています。茂木氏の「違法外国人ゼロ」という言葉は、こうした国民の不満に直接応えることで、総裁選での支持拡大を狙ったものと見ることができます。
公約は選挙対策か、本気の改革か
茂木氏が掲げる「違法外国人ゼロ」を実現するためには、在留資格のない外国人の強制送還を円滑化する入管法改正(日本への出入国管理に関する法律)や、警察・入国管理局(外国人の出入国や在留管理を行う国の機関)の連携強化など、具体的な対策が必要です。しかし、これらの課題は以前から指摘されてきたにもかかわらず、なぜか今までは進んでこなかったのが現状です。
多くの人からは、「選挙前に人気のある公約を掲げるのは常套手段だが、その後の実現性が見えなければ、単なる言葉に終わってしまう」との厳しい指摘も出ています。茂木氏がこの公約を本気で実現するつもりならば、具体的にどのような財源や人員を投入するのか、国際的な人権問題にどのように配慮するのか、明確なビジョンを示す必要があります。